WEIで考える「透明で、立て直せる社会」のしくみ


はじめに(このページの位置づけ)

※本ページは、進行中の研究テーマを一般向けに紹介するための概説(紹介文)です。
※査読中/準備中の論文の本文・図表・数式・データ・分析結果
や、再現に必要な計算式/手順/係数/サンプル設計は掲載していません。誤解を避けるため、内容は意図的に抽象化しています。
※ここでいう「Society 6.0」は政府の公式政策名ではなく、研究の議論をしやすくするための**便宜的な呼び名(目標像のラベル)**です。


何を気にしている研究なのか

社会の状況を知るために、暮らしの豊かさや満足度などを確かめる指標は役に立ちます。

ただ、災害や感染症、景気の変動のように先が読みにくい状況では、「良い結果が出ているか」だけを追いかけても、うまくいかないことがあります。

そこで私たちは、結果そのものだけでなく、結果を支える土台――たとえば、

  • どんな判断が、なぜ行われたのか説明されるか
  • 住民や利用者の声が届くか
  • 不満や異議が出たときに、受け止めて見直す道があるか
  • 間違いが見つかったときに、直して学べるか

といった 「手続きの強さ」 に目を向ける考え方を整理しています。

この“手続きの強さ”があると、社会や制度がショックに直面しても、立て直しやすくなるのではないか――という問題意識です。


WEIとは

WEI(Well-being & Empowerment Index)は、社会を見るときに

  • Well-being(福利:安心・満足・暮らしやすさ)
  • Empowerment(権限付与:声が届く・参加できる・見直せる)

という2つの方向から考えるための、“見取り図(チェックの観点)”です。

さらに、個人の話だけでなく「社会のしくみ」側の話もいっしょに考えるために、

  • 個人の状態
  • 社会や制度の状態

の両方を見ようとします。

ここでいうEmpowermentは、「個人が頑張って能力を伸ばす」だけの話ではありません。むしろ大切にしているのは、社会の側に “声が届くしくみ” があるかどうかです。


「声が届くしくみ」とは何か

このページでは、Empowermentを、たとえば次のような状態として説明します。

  • 説明がある(ブラックボックスにならない)
  • 問い合わせや異議申し立てができる(入口がある)
  • 返答や再検討が期待できる(放置されにくい)
  • 改善に参加できる(利用者の経験が制度に戻る)

つまり、「手続きが整っていて、困ったときに前へ進める」ことです。

これがあると、社会は“完璧”でなくても、直しながら良くしていける可能性が高まります。


社会の見方を少しだけ広げる(人・つながり・しくみ・時間)

社会の話は「個人の幸福」だけで終わりません。
私たちは、社会をざっくり次の4つの見方で整理して考えます(専門用語は使わずに書きます)。

  • :一人ひとりの尊厳、権利、自分で決める力
  • つながり:家族、職場、地域、ネットワーク、協力関係
  • しくみ:法律、行政、サービス、ルール、制度
  • 時間:学ぶ・見直す・立て直す、という繰り返し(改善の循環)

この整理をする理由は、社会を測ったり評価したりするときに、「見えているもの」と「見えにくいもの」が出てしまうからです。

たとえば、結果(数字)だけは見えても、見直す道があるかどうかは見落とされがちです。
だから、そこを忘れないための“地図”として使います。


「Society 6.0」という呼び名について

このページでいう「Society 6.0」は、次のような方向性を短く呼ぶための研究上の呼び名です。

デジタル化や効率化だけでなく、暮らしの安心(福利)と、声が届くしくみ(権限付与)が、ショックがあっても 維持され、必要なら回復できる 状態

大事なのは、「良い結果が出ているか」だけでなく、悪い状況になったときに 立て直せる道が制度の中にあるか、という観点です。

※ 繰り返しになりますが、政府の公式政策名ではありません。


このテーマで大切にしたい考え方

この研究テーマの文脈では、次のような考え方を「大事にしたいポイント」として扱っています。

あとから確かめられること(透明性)

  • 「なぜそうなったか」を説明できる
  • 外から見ても確認できる(入口が閉じていない)

最初からわかるように作ること

  • 透明性や説明を、後から足すのではなく、最初から組み込む
  • 使う人が困らない導線(説明・相談・救済)を最初から用意する

間違いを直せること(改善の循環)

  • 間違いが起きない理想ではなく、起きたときに、受け止めて、確認して、直して、学ぶ、という流れが回ることが大切

バランスへの注意

  • 「個人が頑張ればOK」に寄りすぎると、公平さや弱い立場の人の救済とぶつかることがある。だから、福利と“声が届くしくみ”の両方を見て、偏りに気づけることが大切

使いみちの例(こんな場面で役に立つかもしれません)

  • 政策や制度を見直すときに「説明・参加・救済」の抜け漏れを点検する
  • 公共サービスやデジタル施策で、利用者が迷わない導線を考える
  • 不確実性が高い局面で「立て直しやすさ」を確保する
  • ステークホルダー間で、結果だけでなく“しくみ”も含めて話す共通言語にする

このページで書かないこと(安全のため)

このページでは、誤解や過度な期待を避けるため、次の内容は扱いません。

  • 数式や計算方法、具体的な推定手順
  • データの詳細や数値結果
  • 「こうすれば必ず良くなる」といった断定的な結論

研究の位置づけ(継続的な関心として)

ここで紹介しているのは、以前から関心を持っているテーマ――

「結果だけでなく、声が届き、見直せるしくみをどう整えるか

を、一般向けにわかりやすく言葉にし直したものです。

公開できる範囲で、概念整理や論点整理を続けています。


行政・企業ステークホルダー向け(導入 → 使いどころ → FAQ)

導入:これは何のための話か

このページの内容は、制度やサービスを作るときに、「成果(数字)だけでなく、説明・参加・救済・改善の道があるか」を忘れないための、点検の観点です。

評価のために“採点する”というより、
設計や運用の段階で「あとで問題になりそうな穴」を減らすための、
確認リストに近い発想として捉えてください。


使いどころ:実務での当てはめ例

  • 制度設計:説明責任・苦情対応・再検討の仕組みが最初から入っているか
  • 住民/利用者対応:問い合わせ・異議申し立ての入口が分かりやすいか
  • 委託・調達:仕様書に「説明可能性」「ログ」「救済導線」などの要件が入っているか
  • リスク管理:不確実性が高いときに、例外対応や復旧の手順が回るか
  • 運用改善:現場の声が、改善に戻るループになっているか
  • 合意形成:成果だけでなく“手続き”も含めた共通言語として使えるか

FAQ(よくある質問)

Q1. これは“指数”を公表して順位付けする話ですか?

A. このページはそういう目的ではありません。ここでは、数字の公表や順位付けよりも、**設計上の観点(点検の見取り図)**として紹介しています。

Q2. 政府の「Society 6.0」政策ですか?

A. いいえ。政府公式の政策名ではなく、研究上の便宜的な呼び名です。

Q3. 具体的なデータや結果はどこにありますか?

A. この公開ページには載せません。誤解を避けるため、技術的詳細・データ・結果は意図的に省略しています。

Q4. “Empowerment”は「個人がスキルを上げる」ことですか?

A. それだけではありません。ここで重視しているのは、社会や制度の側に声が届くしくみ(説明、参加、異議申し立て、救済、改善ループ)があるかどうかです。

Q5. 透明性を高めると、現場の負担が増えませんか?

A. 増える面もあります。だからこそ「後付け」ではなく、最初から導線を整え、迷い・手戻り・炎上・不信を減らす設計が重要だと考えています(このページでは一般論として述べています)。

Q6. すぐに導入できるチェック項目はありますか?

A. 本ページの範囲では、まず「説明の入口」「異議申し立ての入口」「改善の戻り道」が設計に入っているかを点検する、という使い方が現実的です。

免責・権利表記(Research Edition)

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